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「だって雪一さんがこういうこと…いっぱいするから」
「へぇ。俺のせいだってか」
「当たり前でしょ!」

何より相手がこれだけ健気だと教え甲斐があるというものだ。
開発というと聞こえが悪いが富雪は十分にそれを成している。

「うん、まぁそれについて今考えていたとこなんだけど」
「うーわーそりゃあ余裕たっぷりですこと。オレがいっぱいいっぱいなの知っているくせにー。嫌な大人」
「じゃあいい反面教師になるな。…いいか、富雪。絶対に俺のようにはなるなよ。特に経験豊富だからって自分より年下を襲っちゃダメだ」
「なっ…真顔でそんな風に諭すなっ!…って論点ちが…―んっ」

俺はツッコミ途中の富雪を流して下半身に触れた。
そして強引にパンツに手を突っ込むとペニスではなくアナルに指を這わす。
もちろん乳首への熱い愛撫は続けたままで。

「……ま、それは俺の杞憂で終わるだろうな」
「んくっ、や、そこっ…あぁっ」
「富雪は突っ込むより、突っ込まれる方が似合っている。こんなに可愛いアナルを使わないなんて勿体無い」
「あ、ゆびぃっ…指っ…」
「だから一生俺のもんだけを咥えていればいいんだよ」
「…っぅ…」

すると俺の言葉に反応するように富雪の腸内は締まった。
お蔭でアナルに挿入した指が喰い千切られそうになる。

「はぁ…ぅ…っ…くやしっ…」
「ん?」
「…ど…しよ…おれっ、ムカつくのに…っ…嬉しいなんて」

富雪は胸元に居る俺の頭をぎゅっと抱き締めた。
小さな細い腕が僅かに震えている。

「こんなに恥ずかしいのに、男なのに…」
「富雪」
「一生なんて言われたらっお…お尻がね…っぅ…おれっ」

富雪の物欲しげな眼差しが俺を捉えていた。
思わずゴクリと息を呑む。
それほどに妖艶な雰囲気を醸し出していた。

「ダメなのにっ。こんなんじゃ雪一さんに釣り合わなくなるって判っているんだ」
「どうして?」
「だって雪一さんは凄い人だから」
「なんだそれ」

凄い人という言葉がアバウト過ぎて理解出来なかった。
だが確かに富雪ぐらいの年齢の時は大人が遠い存在に見えた。
むしろ身近に居なければ高校生すら大人で格好良いなと思ったりするぐらいだからそれもまた仕方がないことであろう。

「いいや。それは逆だろ」
「え?」
「だってお前、サンタじゃん」
「あ――……」
「むしろ俺なんかがサンタクロースの恋人なんて畏れ多い話だよ」

昔流行った楽曲の恋人はサンタクロースなんてフレーズが思い浮かんで苦笑する。
そう考えると今の俺って凄い立場にいる気がした。
ただサンタといえども白ヒゲのおじいさんではなく小さな少年ってところがミソなわけであるが。

「じ、じゃあオレっ雪一さんを好きで居続けても大丈夫?いっぱい変な声出ちゃうけど嫌わない?」
「もちろん」
「絶対に?あとでやっぱりやーめたってなしだよっ?」
「お前は疑り深いな~。第一に嫌なんて一言も言ってないだろ」
「それはっ…だって雪一さんがさっき…」
「むしろあれは嬉しいって話だったんだよ」
「え…」
「俺だけの為にいやらしくなる富雪が愛しかったってこと」
「あっ」
「お前どんどん愛らしくなるんだもん。マジで困る。おかげでこっちの理性がもたなくなる」
「……ぅ……」

チラッと見上げれば富雪はこれ以上にないほど顔を赤く染めていた。
だが俺だってここまで言うつもりはなかったのだから恥ずかしい。
少女漫画でもあるまいし何を言っているのだろう。
年も考えずに出てきた言葉はあまりに甘くてらしくない台詞だった。
それがきっとクリスマスの魔法なのだと思う。
否、そう思わなければやっていけなかった。
きっと友人達は雄弁な俺の姿に驚くだろう。
それでも言わずに居られなかった。

「だからもっといやらしくなってよ」
「ん、ふぁ…雪一さっ…」
「俺の側でいやらしくなって」
「あぅっ…く」

俺はお尻の穴に入れた指を一本増やした。
そうして彼のアナルを弄繰り回す。
耳元で囁くたびに腸内は熱く熟れていった。
相変わらずパンツからはみ出た彼のペニスは勃起しガマン汁を垂れ流している。

「じゃあ…もっと教えてっ」
「っ」
「いっぱいえっちなことっ…教えて…っ」
「富雪っ」
「ん、ふぁっ…んんっ…っ」

俺はガマン出来ずに富雪の唇を奪った。
唾液で粘つく咥内が猥らに絡み合う。
それでも収まりがつかなくてアナルに入った指を乱暴に掻き混ぜた。
すると富雪の唇から僅かな声が漏れる。
下半身がとっくに汁まみれだったせいかアナルはぐちゅぐちゅだった。
内部を丹念に擦りながら時折奥を突っついて探る。
もう片方の手は乳首を抓っては押しつぶして忙しなく動かした。
同時に色んな性感帯を責められて富雪の目尻から涙が零れる。
それは性的な涙で体が悦んでいる証拠であった。
小さな体が悶え小鹿のように震えている。
俺はまさに襲い掛かるケダモノであった。
最初に危惧していた思いが弾け飛んで本能が解放される。

「はぁっ…だめっ、おれ…脇の下、んふぅっ弱い…っぅ」
「くちゅ、ふ…んんっ」
「そんなっ…ぺろぺろされたらっ…も、出ちゃ…あぁっ」

執拗に脇の下を舐めては皮膚に噛み付いた。
富雪は言葉だけの拒絶をしながらしっかりと腕を上げて肌を晒してくれる。
そのラインは美しくて卑猥であった。
だから俺は飽きもせずに吸い付いては舐めまくる。
おかげで脇の下はぐっちょりと濡れてシーツを汚していた。

「あぁっ…んぅっく――!!」

すると同時責めに耐え切れなかった富雪のペニスは一度目の射精を終えた。
激しく腰が上下に揺れると途端に糸が切れたみたいに大人しくなる。
アナルも同じように締め付けが強くなったかと思えば一気に緩んで力を失った。
見れば彼のパンツはその役目を果たしておらず、透けて中のペニスを妖しく映し出していた。

「ふぁ…ぁっ…はぁ、はぁ」

直接性器を触られずとも果ててしまった彼は長いオーガズムに浸り息を乱す。
恍惚とした表情はどんな女性も敵わないほど俺の心を魅了した。

「ん、ちゅ」
「はぁっ…んんっ…」

俺は腹の上にぶちまけた富雪の精液を舐めた。
ヘソら辺を舐め上げれば彼の性器はみるみるうちに元気を取り戻す。
だから俺は既に邪魔と化したパンツをゆっくりと脱がせていった。
それを富雪は恥ずかしそうに見つめている。
だが従順な素振りを見る限りじゃ嫌がっていなかった。

「ん」
「くぅっ…ん」

足を持ち上げてパンツを脱がせると最後に足の甲に口付けをした。
それに対して身震いをする富雪の反応が面白い。
イったばかりのせいか、いつもより大人しくて静かであった。

「富雪、おいで」
「…ん」

俺はベッドの端に腰掛けるとぐったりとしたままの富雪を呼んだ。
手招きに応じた彼は何をするのか気付いて照れ臭そうに俯く。

「あ、ベッドから降りなくていいから。お尻をこっちに。そう」

ベッドから降りようとした富雪を止めると四つん這いにさせた。
そして俺の脇腹辺りから顔を出すように促す。

「舐めて?」
「うん」

すると富雪は恐る恐る俺の性器に手を這わした。
彼の小さな手が触れた瞬間体の熱が上昇する。
一瞬ビクッとした性器に富雪は驚いていたが怯む事をせずにゆっくりと上下に扱き始めた。

「雪一さんの熱い…」
「ん、きもちいいよ」
「ほんとう?」
「ああ」

俺が優しく頭を撫でると彼は嬉しそうに笑った。
そして今まで遠慮がちだった手つきが早くなる。
それどころか富雪は舌で先端を舐め始めた。
見下ろせば赤い舌がアイスクリームみたいに俺の性器を舐めている。
最初は久しぶりだった事も相まってたどたどしく覚束無い様子だったが徐々にやり方を思い出してきたのか積極的になってきた。
グロテスクな性器を一心不乱に舐めている。

「むぐっ…ふ、ちゅ…っ」

そのギャップが無性にそそった。
舌の表面がザラザラしていて舐める度に涎でヌメる。

「って悪い。風呂に入ってなかった」
「ん、へ…き。くちゅ、雪一さっ…なら」
「富雪っ…っく」

健気にも舐め続ける少年が可愛くて思わずイってしまいそうになった。
ビクンビクンと脈打つ性器を必死になって抑える。
下っ腹に当たる前髪とか柔らかな手の感触とか。
何もかもが俺を煽り立てた。
普段ならもう少し余裕があるのだが、さすがに溜まっていたのか限界が早い。
だが早漏なんて思われてしまったら年上としてのプライドが許さないだろう。

「はむ…っ…くちっ、ちゅ…んんっ」
「ん、くっ」

すると今度は口に咥え始めた。
咥内の生暖かい感触に包まれて言葉にならない声が出る。
だが富雪の小さな口では咥えきれず時折苦しそうに咽ていた。
それでもその行為をやめずに一生懸命咥えてくれる。
粘膜は言葉通り粘っこくて独特の感触がした。
必死に吸い付く富雪は恥ずかしそうに俯いている。

「富雪、顔あげて?」
「ふぁっ…だめ、見るな…ぁっ…」

顎に手を回して強引に上を向かせる。
限界まで頬張った口元を見られたくなかったのか富雪は口を離した。

「どうして?咥えているとこ見たかったのに」
「だっ…だって、きっと間抜けな顔してる」
「間抜けってどんな感じ?」

俺は指先で優しく唇に触れた。
四つん這いな富雪は上目遣いで困った顔をしながら俺を見ている。
そこから口を開かせると舌に触れた。

「んっ、ひょっ…ゆひいちさっ…!」

お蔭で舌っ足らずな抗議の声があがる。
だが指の腹で舌先を擦ると大人しくなった。
突き出された舌は苺のように赤く男心を擽る。
飲み込めない涎が俺のペニスの上に垂れた。
そのいやらしさに思わず息を呑む。

「ん、んくっ…くちゅっぅ…ふ」

だからそのまま指を口内に挿入させた。
二本の指で彼の口を犯す。
富雪はペニスより小さな指にしゃぶりつくとフェラと同じ要領で舐めてくれた。
指先から根元まで何度も往復するように咥え込む。
口の中では必死に舌を絡み付けてきた。
だから俺も歯茎や舌に悪戯する。
恥ずかしいといいながら吸い付いて放さないのは俺がそう教え込んだからだ。
口の中にも性感帯があるのか弄られて恍惚としながら愛撫を続ける。
それは見ているだけでも人の心を揺さぶった。
まるで上質なポルノ映画にでも出てきそうな程、卑猥で美しい。
涙と涎でぐちょぐちょなハズなのに神聖にすら思える彼の顔に感嘆の声をあげそうになった。
ずいぶん馴らされた、というより仕込まれた富雪はもうただの子供ではない。
無邪気な表の顔には想像さえ付かないほどに妖艶な雰囲気を纏っていた。

「もういいよ。今度はこっちに」
「ん、ふぁ」

俺は舐められ過ぎて若干ふやけ気味の指を離した。
そして彼の頭を押さえると性器へと促す。

「あれ?口ん中弄られて気持ち良かった?」
「んくっ、んんっ」

見れば富雪の下半身が震えていた。
俺は体を捻らせると手を這わす。
どうやら口の中を弄り回されながら富雪は感じていたようだ。
見事に先走り汁を垂れ流しペニスが勃起している。
先ほど出したばかりなのだが痛いぐらいに腫れあがったそれは俺のを咥える度にブラブラと揺れていた。
お蔭でシーツに染みが飛び散る。

「ふぁ…っ、らって…っくちゅ、ちゅっ…」

弁解しようにも何を言っても説得力がなかった。
それを本人もわかっているのかうわ言のように何か呟いている。
富雪のペニスは少しでも触れると果ててしまいそうだった。
妖しく腰を揺らす富雪は舐めることで気を逸らせている。
その腰つきが妙にいやらしくて男を誘っていた。
まんまと乗せられた俺は秘部に手を這わす。

「んぐっ!」
「…っぅ…!」

するとひと際感じてしまった富雪は深くペニスを咥え込んだ。
その感触に俺も息を詰める。
富雪のアナルは力んだのかヒクつきながら締め付けた。
ずいぶんと舐められたお蔭で俺の指は一気に根元まで入っていく。
先ほど弄っていたせいかお尻の穴は程よくほぐれて柔らかくなっていた。
上半身を捻るとそのまま富雪の穴をほじくる。

「んぐ、っふ…ぅぅっ…んっ」
「あ、富雪。頼むから苦しくても噛み付かないでくれよ」
「ふぅっ…んんっ、く」

咥えたままの富雪は返事さえままならず何度も頷いた。
だが涙目で応えるそのさまは意識半分といったところで若干不安になる。
それほど富雪は夢中になっていたのだ。

「ふぁ、ゆきいちさっ…んん、ふぅっ…ふぅ」

甘い声が室内に響く。
彼は口から性器を離すと亀頭にキスをした。
そして愛しそうに頬に擦り付けると裏筋を舌で舐め上げる。

「はぁ、っ…く…」

その刺激に俺の腰は震えた。

「っぅ、だいぶ上達したな」
「ちゅっ…ふぅ、雪一さ…んっ…」
「おかげでもうイきそうだっ」

富雪のお尻を弄るのも忘れて自らの快感に酔いしれた。
まるで玩具のように彼の後頭部を掴んで腰を動かしてしまった。
温かな口内は優しく俺を包み込んで搾り取ろうとする。

「ふぐっ…んんっ、ひぅ…っ」

少し苦しそうな富雪の顔が被虐心を煽っていた。
従順な少年の口を無理やり犯しているような錯覚を起こす。
だが富雪は身をゆだねているのか抵抗する様子が一切なかった。
彼は体を震わせながら口を性器のように扱われている。
ありえない使い方をされながらも体は悦んでいたのだ。
その痴態を存分に眺めながら俺は湧き上がる射精感に唇を噛み締める。

「くっ」
「んぐっっ――っ」

とうとう限界を迎えた俺は僅かに力むと富雪の口内に射精した。
後頭部を掴まれていた彼は逃れることも出来ずにそれを受け止める。
富雪の喉はゴクリゴクリと独特の動きをさせながら俺の精液を飲んだ。

「かはっ…けほっ…!」

だが濃さも量もハンパではなかった為に途中で咽てしまう。
苦しそうに咳をしていたが、射精は止まらず彼の顔を汚していた。
幼い顔が白濁に染まる。
途端にその顔が大人びて見えた。
垂れた精液は富雪の頬や口元を伝い落ちていく。

「はぁっ…はぁっ…」

だが拭う気力もないのか俺にしがみ付くような形でぐったりしていた。
さすがにやり過ぎたかと反省してみるとどうやら様子が変である。

「富…雪?」
「はぁ…はぁ…んぅ」

小刻みに震えた体を見てみると彼はおもらしをしていた。
光を失った瞳は快感に取り込まれて制御不能になっている。
どうやら俺が果てたと同時に彼もイってしまったのだろう。
二度目の射精はペニスはおろかお尻さえ触らずに果ててしまった。
(どこまで夢中にさせる気なのだろう)
俺はその顔にそっとキスをする。
自分が酷い人間である事は百も承知だが止められなかった。
衝動というには実に甘く清らかな感情である。

「ご、ごめ…おれっ…」
「いいんだ。出されて気持ち良かったんだろ」
「ん」

富雪は恥ずかしそうに体を縮めた。
その顔は彼自身信じられないといった戸惑いや動揺が見て取れる。
まさか口内射精されてイってしまうとは夢にも思わなかったのだろう。
未だに震える体を丸めると小さくなってしまった。
だから俺は毛布で富雪の体を包み込むと抱き上げる。

「わっ」
「だいぶ汚れちゃったし一度風呂に入ろうか」

彼は全身精液まみれだった。
だがそれ以上に危惧したのは富雪の体の変化だった。
今お尻を犯せば快楽の波が引かない彼の体は壊れてしまうかもしれない。
俺がもっと大人で制御の利く人間であれば大丈夫なのであろうが、そうもいきそうになかった。
乱れる富雪が見れるのは嬉しいが心まで追い詰めたくない。
だから風呂に入る事によって一旦落ち着かせたあとにそこから先に進むかを考えようと思ったのだ。

「あっでもこれじゃ毛布も汚しちゃ」
「だって寒いだろ」
「でもほんの少しの間だし大丈…」
「俺が嫌なんだ」
「…っ…」

すると富雪は顔を真っ赤にしたまま黙り込んでしまった。
だからその隙に部屋を出ると風呂場へと向かう。

「…なんだよ?」
「べ、べっ…べつに」

道中ずっと富雪は俺の顔を見ていた。
それこそ脱衣所で彼を降ろすまでじっと見つめ続けた。

「……あ、あのね」

すると降ろされた富雪は遠慮がちに口を開いた。
俺は隣の浴室で浴槽にお湯を溜めながら背中で彼の声を聞く。

「い…嫌じゃなかったよ?」
「え」

すると聞こえてきたのはどこか切なそうな富雪の呟きであった。
だから思わず体が固まってしまう。
それを背後で見つめる富雪の視線が嫌でも分かった。

「自分でも出ちゃったことは驚いたけど…そのっ」
「富雪?」
「ご、ごっ…強引な雪一さんも格好良いな…なんて」
「なっ…」

富雪らしからぬ発言に驚いて振り返ってしまった。
そこには未だ毛布に包まった富雪が恥ずかしそうに目を泳がせている。
それを見て瞬時に彼の心情を理解してしまった。

「いつも雪一さんは一歩引いているっていうかやっぱり大人だから抑えているなって思う部分があってさ」
「…………」
「あっ、でもね…こういう気遣いも凄く嬉しいんだ。オレの体をちゃんと考えてくれているんだなって…なんかドキドキする」

そう言うと彼は被っていた毛布を放した。
それがパサっと床に落ちて富雪のしなやかな肢体が目に飛び込んでくる。
成長途中の少年はどこも未熟で初々しかった。

「でも…」
「ふゆ――」
「おれっ、やっぱり…っ…壊され…たいっ」
「!!」

すると富雪は俺に抱きついてきた。
そしてぎゅっと背中に手を回す。

「乱暴にしてもいいから無理やりでもいいから」
「ちょっ…富雪っ」
「雪一さんの好きにして欲しいよ」
「…っ…」
「――だって…だって今のオレはっ…ゆ、雪一さんへのプレゼントなんだし」

富雪の声は段々と小さくなっていった。
やはり自分でプレゼントと言うには抵抗があるらしく恥ずかしそうに呟く。
だから俺は彼の髪の毛をくしゃくしゃと撫でた。

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